幸福への道
向上心
 
どのような状態であっても、その状態を肯定し、あきらめることが出来ればそこに不満はなく、幸福感が得られるとのお話をしてまいりました。
しかしそれだけではちょっと不足なのです。
乞食をしていても幸福感を得ることは出来ます。
でも、観光旅行もドライブも少し無理なようです。
生活保護を受けているならそれはそれで幸せです。
でも車も買いたいですよね。買えないから不満だ、不幸だと思ってはいけません。何とかいい働き先をみつけるように考えなくてはなりません。
30万円もらっている人も同じことです。
何が同じかといえば、不平不満を抱くのではなく、現状に感謝し、幸せ感をいだきつつ、更なる向上に向かって努力する心を持たねばならないということです。
向上心を捨ててしまうようなあきらめ方はいけません。
確かにそうであっても幸せ感はそれなりに得ることは出来ますが、もっと多くの幸せ感を得られるように努力しなくてはなりません。
すなわちどのような人も向上心を持たねばならないのです。
現状のままでいいやと言うあきらめではいけないのです。
現状はありがたいことだなと感謝し幸福感を持ちながら、もっと向上するように努力することが大切なことなのです。

仏教では執着こそが苦の元だと言っています。
執着から離れるということは、私流で解釈しますと、我慢するのでもなく、望むのでもなく、現実を肯定するという様な事だと思います。
しかし、その現実を肯定するということの中には、会社あるいは社会は、自分にもっと技術を向上するとか大きな仕事をするとかの期待を寄せているという事実があります。この事実をも事実として肯定しなくてはなりません。
言い換えれば、物事にこだわらず、同時に向上心も持たなければならないのです。
うん、今は旅行には行けないな。そうだな。また勉強して実力を磨こう。
不幸だと考えたりするのは仏教的に言えば、執着しているからです。

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