四諦

四諦の構成
この図をご覧ください。
苦しみの原因である集諦(じったい)と、その原因によって生じる苦しみ苦諦があります。
そして、その原因から苦を生じさせないようにするのが滅諦ですが、修行しないと簡単には滅諦を適用できるようにはなりません。
滅諦を適用できるようになるための具体的修行方法を示しているのが道諦です。
道諦は八つのことを述べています。正しく見て、正しく考え、正直に話し、正しい行いと、正しい生活、そして正しい目標を持ち、心を正しく安定させると言う八つです。これを八正道といいます。
即ち、八正道を行うことにより、いろいろの原因となることがあっても、苦が作り出されることがなくなるという教えです。
仏陀が悟りを得た後、最初に説いた説法を初転法輪といいます。
仏陀には哲学者としての一面と、宗教家としての一面がともにそなわっております。
縁起あるいは空の思想を持ちながら、宗教の教えとしての説法を先ず第一に行いました。それは、最初から哲学論を論じても理解してもらえないと考えたからに違いありません。
その第一声がこの四諦だったのです。
現代の私たちでも、なるほどとうなづける気がします。
原始仏典の中では、舎利子がこの四諦をたたえ、「全ての動物の足跡は像の足跡に収まるごとく、もろもろの善法は、この偉大なる四諦に包含されてしまう」と言っています。ほかにどんなに良い教えを頂いても、この四諦一つ聞けばそれ以上のものはありません、と言うことです。
仏陀の宗教的教えの根幹を成していると言えるでしょう。
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